米粉とは?

米粉とは文字通り、生のお米を加工して粉にしたもののことをいいます。
国内で自給可能なお米から作られていて、白玉粉や上新粉、もち粉も米粉の一つです。
近年、製粉技術の向上から用途の幅も広がり、小麦粉のように使えて調理やパン作りに向いている米粉や、
お菓子づくりに向いている米粉などバリエーションも増え、とても注目されています。
以前に比べて、スーパーなど身近な店舗でも入手しやすくなりました。
こうして米粉が親しまれるようになりつつも、主食として食べるお米の消費量は年々減少。
利用されていない水田も増えているのが現状です。
これらの水田で米粉用のお米を作り、私たちが積極的に米粉を使ったパンや麺を食べることで、
「食料自給率」のアップにもなります。
たとえば、国産米粉パンを1人が1カ月5枚食べると、食料自給率が1%アップ(※1)するといわれています。
また、水田が利用されれば、生物や自然、日本の文化を守ることにもつながるなど、
米粉はとても重要な役割を果たしているのです。
※1 食パン1枚に含まれる米粉量を約40グラムとして試算(農林水産省:「米粉をめぐる状況について」)より)
料理に米粉が
選ばれる理由

小麦粉より 油の吸収率が 低くてヘルシー! ゆるやかに消化されるから 少しの量でも大満足
米粉は、小麦粉に比べて油の吸収率が低いのが特徴です。そのため、揚げ物なども低カロリーに抑えることができます。たとえば、鶏もも肉を揚げたときの衣の油の吸収率を比較すると、小麦粉38%に対して、米粉は21%(※2)。さらに米粉そのものに含まれる脂質も、小麦粉に比べて少ないため、よりヘルシー。グルテンフリーだから、小麦が気になる人でも安心して食べられます。
また米粉は小麦粉と比べて、たんぱく質や炭水化物の量はそれほど変わりませんが、人に必要なたんぱく質を構成する必須アミノ酸の量がバランスよく含まれています。筋肉や内臓など、体の土台となる重要な組織をつくるのがたんぱく質です。米粉はアミノ酸スコア(必須アミノ酸のバランスを数値化したもの)が高いため、たんぱく質を効率よく使えるのです。
腹持ちがよく、食べた後に満腹感があるのもメリットです。米粉にはレジスタントスターチという「消化されにくいデンプン」が含まれています。加熱後に冷ますことによって増える特徴があり、食物繊維のようにゆっくり腸を通るため、消化吸収がゆるやかになり、腹持ちがよくなるのです。さらに、小麦粉のパンと比べて米粉パンのほうがずっしり、しっとりした仕上がりになることも、腹持ちがいい理由の一つでしょう。
※2(出典:F. Shih, K. Daigle, Oil Uptake Properties of Fried Batters from Rice Flour, J. Agric. Food Chem.1999, 47, 4, 1611-1615)

米粉ならではの 独特の食感が やみつきになる!
米粉で作られた食品がおいしく感じられる理由は、様々な食感にあります。
たとえば米粉パンは、ふんわりした中に弾力があり、中身がしっかりと詰まっていて、食べ応えがあるのが特徴です。もちもちのイメージが強い米粉ですが、クロワッサンのようなサクサクした食感のパンも作ることができます。
また、米粉で作った麺は、もちもちしているだけでなく、喉ごしがよくツルツルと食べやすく、“ちょっとコシのあるうどん”に近い感覚で食べられます。揚げ物は、小麦粉よりも油の吸収率が低いため、油っぽさが出にくくカラッと揚がり、サクサクと歯切れのいい仕上がりになります。しかも、カリッとした食感が長続きしやすいのが特徴です。お米は、温かいときはやわらかく、冷めると固くなる特徴があります。そのため、米粉で揚げ物を作ると、冷めてもカリッとしているのです。
最近では米粉を使ったスイーツも増えています。“ふわふわ”と“しっとり”が両立したシフォンケーキや、カリッとしたクッキーなど種類も豊富。米粉ならではのバリエーション豊かな食感を楽しめます。

粉ふるい不要で 後片づけもラク。 調理の常識を変える 「使い勝手」の良さ
米粉を使う最大の魅力は、調理が圧倒的に「楽」になり「時短」につながることです。
米粉は小麦粉と違ってサラサラしており、ダマになりにくいため粉ふるいの必要がありません。また、混ぜすぎても粘り気が出ないので失敗しにくく、料理初心者でも扱いやすいのが特徴です。さらに粉同士が固まりにくいため、使用後の調理器具も水でサッと洗い流せ、後片付けまでストレスフリーで行えます。
特に揚げ物料理では本領を発揮します。油の吸収率が低いため、少量の油でもカラッと仕上がり、油を継ぎ足す手間もほとんどかかりません。
加えて、米粉には味にクセがないという強みがあります。パンやスイーツ、シチューやお好み焼きなど、小麦粉の代わりに使うことで素材や調味料の味を引き立て、あらゆる「粉物料理」の可能性を広げてくれます。
米粉は、お米の国に生まれた私たち日本人の体になじむ、自然なおいしさがあります。米粉が今、注目されているのは、それだけ食卓に取り入れられやすいからでしょう。 まずは米粉を使った料理が食べられる店に行って食べる、米粉を使ったパンやお菓子を買って食べてみることからスタートしてみてください。そして自分でも作ってみたくなったら、米粉を使った料理にチャレンジ。
使い方は、想像以上に自由です。パンや揚げ物料理を作るのはハードルが高いという人は、シチューやスープ、赤ちゃんの離乳食のとろみ付けなど、ちょこちょこ使いもおすすめ。お肉や魚にまぶして焼くだけでも、しっとり仕上がります。
米粉や米粉製品は、スーパーやネット通販などで手軽に入手できます。毎日の食卓に、ひとつまみの変化を。自分のライフスタイルに合わせて米粉を取り入れるだけで、いつものごはんがちょっとだけ豊かになりますよ。
米粉Q&A
もっと知りたい!
「米粉のある暮らし」
を始めるためのキホン
「小麦粉と何が違うの?」「パン用と製菓用はどう選ぶ?」など、
米粉にまつわる素朴な疑問や調理のコツを専門家がわかりやすく解説!
これを読めば、今日からすぐに米粉を暮らしに取り入れられます。
❶ 米粉の基本と種類
Q1
国産米粉とは何ですか?
日本のお米を細かく砕いて粉状にしたものです。パンや麺、お菓子作りや調理など幅広く活用できる万能食材です。今スーパーなどで手に入る一般的な米粉は、基本的に国産のもの。私たちになじみがあるお米と同じものなので、安心して食べることができます。
Q2
米粉、上新粉、もち粉、
白玉粉の違いは何ですか?
白玉粉の違いは何ですか?
どれも米粉の仲間ですが、原料のお米の種類と製粉方法が違います。粒の細かさや食感が違うので、それぞれの粉に合った料理を作りましょう。たとえば「米粉パンのレシピ」を見て「上新粉」で作ろうとしても、粒が粗くほとんど膨らみません。
| 粉の種類 | 原料 | 食感 | 主な得意料理 |
|---|---|---|---|
| 上新粉 | うるち米 | 歯ごたえ・コシが強い | 柏もち、団子など |
| 米粉 | うるち米/ (一部、もち米もある) |
サクサク・ふんわり・ もっちり |
パン、麺、揚げ物、 菓子など |
| もち粉 | もち米 | もっちり・強い粘り | 大福など |
| 白玉粉 | もち米 | つるつる・滑らか | 団子など |
Q3
「製菓用」と「パン用」の米粉は、何が違うのですか?
代わりに使えますか?
代わりに使えますか?
用途別に「菓子・料理用」「パン用」「麺用」があります。アミロース(お米のデンプン成分)の割合と、粒子の細かさで分けられています。製菓用品店や、スーパーの小麦粉のコーナーの近くで売られている米粉の多くは、「菓子・料理用」です。「菓子・料理用」の米粉でパンを焼こうとすると、うまく膨らまないことがあるので用途に合わせて使いましょう。
❷ 小麦粉との違いとアレルギー・グルテン
Q4
小麦粉と米粉の違いは何ですか?
最大の違いは「グルテン」を含まないことです。グルテンとは小麦粉などの穀物に含まれているたんぱく質の一種。グルテンは防水の壁を作るため、ダマになりやすい特徴があります。グルテンを含まない米粉はダマになりにくく、揚げ物はサクサク、お菓子はもっちりとした食感に仕上がります。
Q5
小麦アレルギーがあっても使えますか?
米粉は小麦アレルギーのある方でも、基本的に安心して口にできます。米粉には、小麦アレルギーの主な原因となるグルテンが含まれていません。そのため、最近では小麦粉の代わりに米粉を使ったグルテンフリーのパンやケーキ、麺類などがたくさん作られています。なかには小麦が混ざったものもあるので「米粉100%」かどうか確認しましょう。
Q6
米粉=グルテンフリーと考えていいですか?
市販の米粉商品にはグルテンが含まれているものがあります。市販されている米粉パンやミックス粉などの中には、ふんわりした食感を出すためにあらかじめグルテンが混ぜられている場合があるため、購入する際は、原材料表示をよくたしかめ、「グルテンフリー」「小麦不使用」「米粉100%」といった表記があるものを購入しましょう。
❸ 調理のコツと活用法
Q7
小麦粉のレシピをそのまま米粉に置き換えられますか?
おかずなどの料理に使う場合は、小麦粉をそのまま米粉に置き換えても問題ありません。また、卵やバターを使うスイーツも、基本的には置き換えて作ることができます。一方で、卵やバターを使わないパン、クッキーなどは、米粉の吸水率の違いによって仕上がりが変わるため、水分量の調整が必要です。そのため、小麦粉のレシピではなく、米粉のレシピを参考にすることをおすすめします。
Q8
ダマにならないって本当ですか?
小麦粉に比べ、米粉はダマになりにくいのが特徴です。米粉は粒子が細かくサラッとしているので、小麦粉のように「ふるう」手間がいりません。粉がくっつきにくいので洗い物などの後片付けもラク。液体に直接入れてもスッと溶けるので、ホワイトソース作りなどは初心者でも失敗しにくいでしょう。
Q9
米粉を使っている身近な食品や料理は何ですか?
米粉は身近なところでたくさん使われています。和菓子やフォーにはもともと米粉が使われていましたが、グルテンフリー食品が注目されるようになり、パン、ケーキなどのスイーツ、うどんやパスタ、唐揚げの衣など、米粉を使う食品の種類や数は増え続けています。

❹ 栄養・健康・ダイエット効果
Q10
米粉にはどんな栄養が含まれてますか?
米粉はアミノ酸スコアが高く、たんぱく質を効率よく使えます。主成分はエネルギーの源となる炭水化物ですが、脂質も少なく、とてもヘルシー。基本的に私たちが毎日食べている白いごはん(お米)と同じなので、日本人の体質に合っていて、消化が良く、胃腸にもやさしい食材。毎日食べても過剰摂取のリスクがありません。
Q11
子どもや高齢者にも安心して使えますか?
はい。消化も良く、幅広い年代の方に適しています。米粉は、日本人が長く親しんできたお米そのものです。赤ちゃんが初めて口にする離乳食が、おかゆからスタートすることからもわかるように、子どもから高齢者まで、体に負担がなく安心して口にすることができます。
Q12
米粉に便秘を改善する効果はありますか?
選び方や食べ方次第で腸内環境を改善できる可能性があります。米粉には、腸の粘膜を刺激するといわれるグルテンが含まれていないため、「米粉パンを食べてからお腹の調子が良くなった」という声を聞くこともよくあります。また、日本人に合ったお米からつくられているので、胃腸の負担になりにくいと感じる方も多いようです。
Q13
米粉はダイエットにもいいですか?
米粉は、小麦粉に比べて油の吸収率が低いため、ヘルシーです。揚げ物をする際は総カロリーや脂質をカットできるでしょう。米粉そのもののカロリーは小麦粉とほとんど変わりませんが、米粉のほうが腹持ちがいいため、ダイエットにも活用しやすいでしょう。

❺ 購入と保存方法
Q14
どこで買えますか?
米粉そのものは、スーパーやネット通販、製菓用品店などで購入できます。米粉を使った食品(加工品)であれば、一般的なコンビニなどでも幅広く購入できます。
Q15
米粉の保存方法はどうしたらいいですか?
開封後は密閉容器に入れるか、袋のチャックを閉めて保存してください。米粉は小麦粉と同じように湿気に弱いため、直射日光・高温多湿を避け、常温の涼しい場所に置き、開封後はできるだけ早く使い切りましょう。

